鍼灸院で治療する前に鍼灸治療について理解することが必要です
鍼灸治療とは血行を促進したり体内に流れている気のバランスを整えたりすることです。
針を刺すことによって刺激を与えてその深さによって刺激の強さも変わってくるのでその度合いが重要となります。
鍼灸治療をすることで一度で改善する人がたくさんいるいますが基本的な考えは劇的に症状を改善するというよりは体に無理なく徐々に効果を発揮するように治療することです。
鍼灸院では何度も通ってもらい治療経過を観察しながら心身共にコミュニケーションを取ることが重要です。
鍼灸治療についてはなにかとっつきにくいという印象を持たれる人もいますが痛みに対してはとても効果を発揮します。
痛みには必ず根本的な原因があるものですが鍼灸治療においては一時的に痛みを和らげてるにすぎないのです。
痛みを和らげてから根本的な原因を探り治療するためにサポートするという面も鍼灸治療にはあるのです。
鍼灸の基礎となっているものは東洋医学ですが西洋医学と異なる考えに基づいています。
体のバランス・陰と陽の概念について
特徴的なことは体のバランスを失うとさまざまな病気になると考えそのバランスを示す概念は主に二つあります。
光と影、裏と表などこの世の中には対局する陰と陽の二つの概念で支えられているという考えです。
陰とはマイナスに作用する現象で陽はプラスに作用する現象です。
その陰と陽の間を行き来しているのが気と言われています。
日常生活においても昼間は陽で仕事や遊びなど行動が活発になり陰である夜は静かに過ごしたり睡眠をとったりします。
また陰と陽のバランスの状況を表すのに東洋医学では虚と実という概念を使います。
虚とはマイナスで低下している状況を表し、実はプラスで向上している状況を表します。
虚が駄目で実がいいという単純なことではなくお互いにバランスの均衡が保たれているということが重要です。
虚と実というのはいわば物差しでツボには虚と実の性格がありそのツボに適切な刺激を与えるというわけです。
他には東洋医学ではすべての物質は五行に大別できるという考えがありその五行にそれぞれ心、肺、腎、肝、脾をあてはめるのです。