女性ホルモンと睡眠の関係
女性ホルモンは、脳の「視床下部」からの指令を受け、卵巣でつくられます。
脳が指令を出す役割をしっかり果たせるような、体内環境を整える必要があります。そのためにも、上質な睡眠は欠かせません。
睡眠がきちんとれなければ、視床下部が機能できず、卵巣への指令を出すことができません。
指令をしっかりと出す事が出来ない結果、女性ホルモンの分泌が上手く行われなくなってしまいます。
その結果、生理周期の乱れ、生理が止まってしまうという生理不順の要因にもつながります。
また睡眠不足が続くと、ホルモンの分泌も不規則になり、無月経や無排卵を起こすこともあるので、注意が必要です。
妊娠しやすい体内環境を整えるためにも、出来るだけホルモン分泌を促すような、上質な睡眠をとるようにしましょう。
ホルモンの分泌を良くするには、10時から2時のゴールデンタイムに睡眠をとるのが理想です。
夜間の睡眠中には成長ホルモンや黄体形成ホルモンなど、成長や代謝に関わる、内分泌ホルモンの分泌が盛んになります。
中でもセロトニンという脳の松果体から分泌されるホルモンは、別名「幸福ホルモン」と呼ばれ、抑うつ気分を改善し、睡眠の質を高め、免疫力を高めることがわかっています。
このセロトニンのもとになるメラトニンが、卵子の質を高めることが、山口大学医学部産婦人科の杉野教授らのグループの研究によりわかってきました。
睡眠と妊娠の関係についての研究
杉野教授のグループは、前回の体外受精が不成功に終わり、受精率が50%未満であった115名の女性を2つのグループに分けて、一方のグループ(56名)には、採卵前周期の月経5日目から採卵日の前日まで、1日3ミリグラムのメラトニンを摂取してもらい、もう一方のグループ(59名)にはメラトニンは摂取せず、前回の体外受精と比べて、変性卵率や受精率、妊娠率を比較しました。
メラトニンを摂取したグループでは、前回の体外受精周期と比べて、変性卵率は低下、受精率が上昇、19.6%の妊娠率であったのに対して、メラトニンを摂取しなかったグループでは、受精率の改善は見られず、妊娠率が、10.2%だったとのこと
睡眠ホルモン メラトニンについて
人は、目覚めから14時間~16時間がたつと脳内に「メラトニン」という眠りを誘うホルモンを分泌しはじめます。 「メラトニン」は睡眠ホルモンともよばれ、分泌により体温を下げ、自然な眠りをうながします。
メラトニンは光の影響を受けやすく、朝になると自然と減少していきます。朝日を浴びる事で脳はメラトニンの分泌を減らし、目覚めを促します。
メラトニンは、光の影響を受ける性質です。就寝前にテレビや携帯などで明るい光を浴びていると、メラトニンが減少してしまい質の良い睡眠をとる事ができません。
睡眠リズムが乱れる事で女性ホルモンの分泌にも影響があるので、就寝1時間前には光を遮断するよう心がけましょう。
メラトニンがもたらす睡眠の効果
杉野教授らのグループでは、これまでの研究で、以下のことを確認しています。
排卵過程において、酸化ストレスが生ずると卵の成熟を妨げる。
メラトニンが卵胞内で抗酸化物質として働き、卵を保護している。
メラトニン投与が実際に卵の質を改善、受精率や妊娠率の向上につながる。
引用:妊娠しやすいカラダづくりVOL463 細川忠宏
メラトニンの抗酸化作用は卵胞液中で卵を保護することから、メラトニンを摂取することで、受精率や妊娠率がよくなると言うのです。専門のクリニックによっては、より良い卵を作る為にメラトニンをお薬として処方しています
しかし、メラトニンは本来自分の体の中で合成されるものです。合成能力を高めるためにも、メラトニンの材料となるタンパク質やビタミン、ミネラルが必要なのでバランスの良い食事をとること。
また、メラトニンの分泌は午前0時から午前2時の間にピークになるので、遅くとも夜は12時までに休むことが大切です。
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