生理痛のお灸
生理前や生理中におそってくるズキズキとした痛みや子宮がギューッと引きつるような痛み。
つらい生理痛の症状と一緒に頭痛や手足の冷えが気になる……実はそれ、カラダからのSOSサインかもしれません。
私たちの体内では、生理前から生理中に「プロスタグランジン」という物質が生成されています。
プロスタグランジンについて
一般的に生理痛の原因とされる物質、「プロスタグランジン」には3つの作用があります。
その1 子宮を収縮させて経血をカラダの外へ排出する作用
その2 血液を患部に集めて炎症を起こす作用
その3 「痛み」を強く感じさせる作用
「プロスタグランジン」生理が起こるために必要な物質。
でも、生理中にカラダが冷えることで血流が滞るとプロスタグランジンの生成が急激に増え、激痛を引き起こします。
スムーズに生理が起こるためには、たくさんの血流が必要。カラダが冷え、血流が滞ると、子宮に酸素や栄養が届かなくなります。
生理痛のための「温活」
温活ポイントその1「首」
首は自律神経の集まる場所でもあります。生理周期をコントロールしている女性ホルモンは、自律神経の中枢である視床下部から分泌されています。
自律神経と女性ホルモンはどちらかに不具合が生じると、もう一方にも影響が出るという密接な関係にあるのです。その首が冷えてしまうと自律神経のバランスが崩れ、カラダの冷えにつながります。そのカラダの冷えが、生理痛を悪化させてしまうのです。
お灸によって首の血行がよくなり、自律神経のバランスが整うと、カラダの温度を調節する機能も回復します。
温活ポイントその2「ふくらはぎ」
ふくらはぎは、「血液のポンプ」と言われるほど、全身に血液を送るのに重要な役割をもっています。
下半身の冷えの原因は、多くの場合ふくらはぎの筋力低下からきているようです。ふくらはぎを温めると、温まった血液が全身に行き渡り、体中の血流をUPすることができるんです。
Riccaの治療ではふくらはぎを触って手足に鍼をすることによって、ふくらはぎの凝りや張りをとって血流の流れを良くしています。
生理痛の緩和には、レッグウォーマーなどを着用し冷やさない工夫をすることが大切です。
温活ポイントその3「仙骨と恥骨」
温める部分は、おへそから下指4本分下にある「関元(かんげん)」というツボがあります。ここにお灸やカイロをすると、お腹がじわじわと温まり、生理痛にも効果があります。
もう一つの場所「仙骨」は、おしりの真ん中にあるゴツっとした骨です。三角形をしているのでわかりやすいですね。
仙骨周辺を温めることで「エストロゲン」と呼ばれる、女性ホルモンの一種が分泌され、生理痛をやわらげてくれると言われています。
生理痛などのカラダの不調を呼び起こす「冷え」は女性の大敵です。
特に代謝の低下や自律神経の乱れは、女性ホルモンのバランスを崩す大きな原因です。
子宮や卵巣は特に「下半身冷え」の影響を受けやすい臓器です。お灸などを用いて(使って、活用して、など)カラダをよく温めることで、生理痛の緩和、妊娠しやすい環境づくりにもつながります。